【御書本文】
此の世の中の男女僧尼は嫌うべからず法華経を持たせ給う人は一切衆生のしうとこそ仏は御らん候らめ、梵王帝釈はあをがせ給うらめとうれしさ申すばかりなし(四条金吾殿女房御返事p1134)
【通解】
この世の中の男であれ女であれ、僧であれ尼であれ、法華経を受持された人は、すべての人の「主人」の立場であると仏は見ておられるであろう。(この人を)梵天・帝釈は仰いで尊敬されるであろうと思い、うれしさは言いようもない。
【先生の指導から】
人間の尊さは、何によって決まるか。
財宝や権力、地位や人気などで、身を飾ることはできるかもしれない。しかし、それは永続する価値ではない。地位や人気などは、簡単に消えてしまう。激動の社会にあって、いずれも、はかなく、わびしい無常の流転をまぬかれないことは、さまざまな事象が如実に物語っている。
過去・現在、そして未来という、三世の生命観に立った時、人間の真実の価値を決定づけるものは、いったい何か。
それは、その人がもつ「哲学」である。いかに正義と真実を語りぬいたかという「行動」である。どう現実を変革したかという「実証」である。
学会員の皆さまは、偉大なる妙法を受持し、来る日も、また来る日も、広宣流布に走っておられる。立正安国の対話を繰り広げながら、偉大なる勝利の歴史を威風も堂々と刻みとどめておられる。これこそ、人間として最も尊貴な、最も光輝に満ちた人生なのである。
皆さまは、生命の王者の中の王者である。全人類を、平和と幸福の正しき軌道へとリードする大指導者である。
梵天・帝釈等も、ことごとく皆さまを仰ぎ、尊敬し、守護していくことは、法華経に明確に示され、御書に厳然と約束されているとおりだ。