若き宝塔よ、一筋に光れ
若き日、病気との闘いが続いていた私に、恩師・戸田 先生が御書を開いて、励ましてくださった一節がある。
「我等が頭は妙なり喉は法なり胸は蓮なり胎は華なり 足は経なり此の五尺の身妙法蓮華経の五字なり」(716%)
そして「今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る程 の者は宝塔に入るなり」(同)との「御義口伝」である。
先生は、「題目を唱える君自身の体が妙法の当体なのだ。
ゆえに病魔になど負けてはならない。若き生命の宝塔と して、広布と社会のために勝ち光るのだ」と叱咤された。
今は感染症をはじめ青年が、幾重にも過酷な難題に直 面する時代だ。希望を見出せず、自信を失い、孤独感に 苛まれる若者も多いであろう。だからこそ、自他共の専 極なる生命の宝塔に目覚めてほしいのだ。
日蓮仏法は、青春を最高に光輝あらしめる哲理である。 大聖人は、若き南条時光に仰せになられた。 「此の法華経を強く信じまいらせて余念なく一筋に 信仰する者をば影の身にそふが如く守らせ給ひ候なり、 相構て相構て心を翻へさず・一筋に信じ給うならば・ 現世安穏・後生善処なるべし」(1528) と。 この御指南の通り、時光は、ただ「一筋に」信仰に励み、 熱原の法難にも一歩も退かず、師匠と同志をお守りした。 度重なる圧迫や経済の困窮、家族の不慮の死や自らの 大病にも、断じて心を翻さず、堂々と正義の凱歌を飾った。 今、全世界の地涌の友から鑑と仰がれているではないか。
大宇宙の根源の法則たる妙法を信受して、立正安国と いう最極の平和貢献に走る青春に、絶対に悔いはない。
悩みながら、もがきながら、それでも一筋に師弟の誓 願を貫く時、一つ一つの辛労は生命の宝塔の輝きとなる。 そして、その光彩が、道を求める青年層の心を動かし、 一人また一人と新たな希望の宝塔を林立させゆくのだ。
青年部結成七十周年に巡り合わせた不思議な使命の君 たちよ、「我らの団結は無敵なり」と誇らかに人間尊敬の 連帯で、人類の幸福と安穏の大道を開いてくれ給え!
若き日、病気との闘いが続いていた私に、恩師・戸田 先生が御書を開いて、励ましてくださった一節がある。
