私は広宣流布の土台を築くために、私財を捧げ、一切を投げ打って、学会のため、同志のために尽くしてきた。いよいよ、これからが総仕上げだと思っている。
学会が、もう一歩強くなり、永遠に発展するために大事なのは「幹部革命」である。
上の立場になって人から何も言われなくなると、人間は往々にして悪くなる。
格好よく見せようとする。
この点、幹部はよくよく自覚しなければならない。
どこまでも、学会のため、同志のための幹部である。
もしも、ずるい幹部や威張る幹部が出たら、皆がどんどん言わなければならない。
正さなければならない。
また幹部自身も、皆にどんどん言わせなければならない。
抑えつけるのでは、よき人材がいなくなってしまう。
牧口先生は常々、「下から上を動かせ」と教えられた。
「上から下」ばかりではいけない。
「下から上へ」積極的に意見を言っていく。
そういう雰囲気があってこそ、新しい前進が生まれる。
「沈黙するということは、慎重なのではなく、臆病なのである」
これは19世紀、人権のために闘ったスペインの女性、コンセプシオン・アレナルの言葉である。
遠慮などいらない。
言うべきことを言わないのは、臆病である。
思い切って言わなければ、変わらない。
皆が変革のための声を上げていく。
堕落した幹部は厳しく正す。
ここに、これからの長い未来に向けて、学会を磐石にしていく重大な一点がある。
人種差別撤廃のために戦った、20世紀のアメリカの女性、ヴァージニア・ダーは述べている。
「邪悪への寛容は、さらなる悪を生み出してきたように思えるのです」
「たとえ何が起ころうとも、悪人とは闘わなければならないと思うのです」
学会員は人がいい。
それにつけいる狡猾な悪人も出てくる。
断じて騙(だま)されてはならない。
許してはならない。
愚かであってはならない。
邪悪に対しては、容赦なく攻めるのだ。
そうでなければ、こちらが損をする。
徹して攻めて攻め抜いていくのである。
悪に対しては直(ただ)ちに反撃する。
これが大事である。
ぐずぐずしていれば悪は広がる。
小さな兆候も見逃してはならない。