池田先生ご指導

〈名字の言〉2021年12月26日 来年で放送35年となる日本テレビの箱根駅伝中継には、延べ1000人以上の制作スタッフが携わる。

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来年で放送35年となる日本テレビの箱根駅伝中継には、延べ1000人以上の制作スタッフが携わる。選手一人一人のドラマを伝えるための事前取材は1年がかりで行うという▼当日は約80台ものカメラを使用するほか、各中継所などで70人を超えるスタッフが活躍。順位変動が起こりそうなポイントを予測し、先頭はもちろん、中位や下位争いも撮り逃さないよう注視する▼その中で、番組総合ディレクターの椿亮輔氏が悔しさをにじませながら振り返るのが前々回大会。最終10区で「シード権が変わる瞬間を撮れなかった」ことだ。シード圏内の10位から約1分遅れで出走した創価大学が予想外の速さで、前を走る中央学院大学を抜き去った場面である(「Number」2022年1月7日号)▼中継中、いつの間にか順位が入れ替わり、驚いたことを思い出した。同時に、視聴者に感動を届けようと奮闘する関係者の苦労を知り、深い感慨が込み上げた。どんな分野でも、一つのドラマの陰には、無数の人々の関わりがある。そこに思いを致す時、物事の見え方は重層的、多面的になる▼大会では約1800人の学生補助員も無事故の運営に当たる。多くの支えによって成り立つ“夢舞台”に熱い声援を送ろう。(酉)