組織が嫌だと言って、一人でいれば自由か。一人でいれば、自分を見失わないか。そうとは言えない。自分自身が勝手気ままに生きるのは、本当の自由ではない。
ともあれ目標がなく、自分勝手の人生は、自暴自棄の人生になってしまう。組織にはさまざまな人がいる。だからこそ、刺激を受けて成長ができる。スポーツでも一人で練習しているだけでは、自分の実力は大勢の人の中でもまれてこそ成長がある。
「一人でいる」のは、いいようで、自分だけの世界に小さく固まってしまう。組織の中にいなと、多くの人が見えなくなる。そして自分の存在がわからなくなる。また、組織がないと、烏合の衆であり、自分勝手になってしまう。組織は「方便(仮の手段)」です。完全ではない。
ゲーテ
「他人を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げたはなしだよ」「性にあわない人たちと付き合ってこそ、うまくやって行くために自制しなければならないし、それを通して、われわれの心の中にあるいろいろ違った側面が刺激されて、発展し完成するのであって、やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ。」
自分の言うことをきかない人、自分と反対のことを考える人を避けてはいけない。そういう人と調和し、納得させていくことこそ修行である。
それでこそ、全体が前進できるし、自分が成長する。どんな人物と差し向かいで会っても、びくともしない自分になれるのである。