北海道胆振地方を震源とするマグニチュード6・7の地震が6日未明に発生。北海道厚真町で震度7の激しい揺れを観測したほか、安平町、むかわ町で震度6強、千歳市などで震度6弱、札幌市北区、苫小牧市など各地で震度5強が観測され、その後も余震とみられる地震が続いている。
この地震で、厚真町で大規模な土砂崩れが起きたほか、各地で家屋等が倒壊。5人が死亡、4人が心肺停止、29人が安否不明となっている(6日午後10時半現在)。さらに道内全域の約295万戸が停電し、一部地域が断水。交通機関が欠航・運休するなど市民生活に大きな影響が出ている(10面に関連記事)。
学会では、北海道に災害対策本部(本部長=日下北海道長)を設置。学会本部の災害対策本部(本部長=原田会長)と緊密に連携を取りながら、被害状況の把握や会員・家族等の激励、救援活動に全力を挙げている。
北海道の対策本部では6日午前6時に水や食料などの救援物資を積んだトラックを第1便として、被害の大きい厚真町、安平町へ派遣した。
日下道長は同日午後、安平町で飲食店を経営する髙林孝一さん・富子さん夫妻のもとへ。「突然の揺れに、必死に近くの物につかまりました。営業時間じゃなくてよかった」と話す夫妻。しかし、1階の店内は食器が散乱し、倒れてきた棚でテーブルもつぶれた。日下道長が池田先生のお見舞いの言葉を伝えると、夫妻は深くうなずき、「お客さまが待っています。負けるわけにはいかない」と、使命感をにじませた。
一方、札幌から男子部有志が物資輸送や片付け支援のために厚真町へ向かった。
高見弘子さんの家では、ほとんどの家具が倒れ、自宅前の電柱も倒壊した。高見さんは片付けを一区切りさせると、男子部と共に同志や知人の安否確認へ。「日ごろのつながりが、いざという時に役に立ちます」と前を向いた。