「彼女は走っている間、お世話になった監督や家族や仲間の顔を思い浮かべ、「ありがとう、ありがとう」と心で言いながら走っているんです。感謝の思いが力になるんですね」

女子マラソン高橋尚子選手
「皆さんの声援で背中を押していただき、すごく楽しい四十二キロでした」
「彼女は走っている間、お世話になった監督や家族や仲間の顔を思い浮かべ、「ありがとう、ありがとう」と心で言いながら走っているんです。感謝の思いが力になるんですね」
小出義雄監督
選手のやる気を引き出す指導は「小出マジック」と呼ばれる。その基本は「ほめること」。本紙の日曜てい談。「選手育成で心掛けていることは」との問いに答いかえ「どんな子でも必ず長所があります。それをほめてあげること」さらに「とにかく励まし続ける。粘って、粘って、粘り抜くしかありません。監督は楽をしようと思えばいくらでもできます。しかし、選手以上の情熱がなければ続けられるものではありません」とも。ほめ抜き、励まし抜く、これも大切なリーダーの戦いであることを思い知らされる。