小説「新・人間革命」

〈小説「新・人間革命」〉 誓願 七十二 2018年6月20日

 法悟空 内田健一郎 画 (6402)

 創価学会は、広宣流布を使命とする地涌の菩薩の集いである。そして、その生命線は、師弟にこそある。ゆえに、広布の破壊をもくろむ第六天の魔王は、さまざまな方法を駆使して、創価の師弟の分断を企てる。
 宗門の腐敗と信徒蔑視の体質をよく知る、泉田弘ら草創の幹部たちは、今こそ戦おうと、宗門に対して率先して抗議してきた。
 若い世代に、学会の精神を伝え抜いていくためには、歴戦の先輩たちが、自らの実践を通して、示していくしかない。後継の同志を育て上げることこそが、先輩の使命であり、責任である。
 泉田は、意気軒昂に断言した。
 「これで宗門が、大聖人の仏法を踏みにじり、謗法の宗となったことがハッキリしたわけだ。宗開両祖のお叱りは免れない!」
 同志の気持ちは晴れやかであった。“これで、あの権威ぶった陰湿な宗門に気を遣わず、さわやかに世界広布に邁進できる!”というのが、皆の心境であった。
    
 破門通告書が届いた二十九日、東京・千駄ケ谷の創価国際友好会館では、SGI会長の山本伸一への、「教育・文化・人道貢献賞」の授賞式が行われた。これは、東京に大使館を置くアフリカ外交団二十六カ国の総意として贈られたもので、授賞式には、十九カ国の大使(臨時代理大使)等とANC(アフリカ民族会議)の駐日代表が出席した。アフリカ諸国の大使、大使館代表が、これだけそろっての訪問は、異例中の異例であった。
 外交団を代表してあいさつした団長のガーナ大使は、伸一並びにSGIの世界平和への実績として、アパルトヘイト撤廃への貢献をはじめ、創価大学や民音などを通してのアフリカと日本の教育・文化交流などをあげた。そして、SGIは人類の理想を共有する“世界市民の集い”であると述べ、力を込めた。
 「私どもは、“共通の理想”を実現しゆくパートナーとして、SGIを選んだことが正しいと確信します」

小説『新・人間革命』語句の解説
 ◎第六天の魔王/第六天の魔王とは、欲望の世界である「欲界」に属する六つの天(六欲天)の最上の天(第六天)に住むとされる魔王。「他化自在天」とも呼ばれ、正法に敵対し、成仏を妨げる「魔」のなかでも最大の働きをなす。

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