原田会長

世界広布新時代第34回本部幹部会 信越総会から(要旨) 原田稔会長 2018年5月19日

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「真実に勝る雄弁なし」の確信で――
創価の正義を胸張り語ろう
 
一、「世界広布新時代第34回本部幹部会」ならびに「信越総会」の開催、誠におめでとうございます(拍手)。

 本日は、12カ国・地域から、82人のSGIメンバーも参加されております。遠いところ、ようこそお越しくださいました。
 一、さて、先日、日中平和友好条約締結40周年を記念する中国・李克強首相の歓迎レセプションに出席してまいりました。
 池田先生から李首相に贈られた漢詩と共に、先生の歓迎の意をお伝えすると、李首相は「33年前の池田先生との出会いを、よく覚えております」と誠に懐かしそうに語っておりました。
 33年前の1985年(昭和60年)3月、若き李首相は中国青年代表団の副団長として、当時の胡錦濤団長と共に来日されました。それは、前年に日本から青年3000人の大交流団が訪中した、その返礼としての来日でした。
 この時、先生は“昨年、日本の青年がお世話になったことでもあり、大事な未来の指導者だから”と、地方指導の予定を変更して東京に戻り、代表団と会見されました。
 青年を心から大切にされ、そして誠実には大誠実をもって報いる池田先生の行動こそ、時を経るごとに輝きを増す友情の根幹なのだと、今回、改めて学ぶことができました。
 一、また、先月には、フランス、スペイン、イギリスを訪問してまいりました。
 スペインについては、カプート理事長の報告にあった通りですが、フランスでは、フランス学士院を訪れ、アブラハム友愛協会のエドモンド・リール会長夫妻、経済等の分野で活躍するベルナール・エザンベール氏らと会見。フランス・仏教学研究所のドミニック・トロティニヨン所長とも、有意義な対話を交わすことができました。
 さらに、「欧州会議」設立45周年を祝賀するフランスSGIの総会では、席上、大手出版社のアルマッタン社から、池田先生に「平和への対話特別賞」が贈られました。
 また、6000人を超す青年結集の大勝利に沸くイギリスでは、ロンドン市庁舎でマシュー・ライダー副市長と会見。タプロー・コート総合文化センターでの環境展示“希望の種子展”の開幕式には、多くの来賓が集い、地域貢献の努力が結実した式典となりました。
 多様な民族、言語、文化の人々がひしめき合うヨーロッパにあって、広宣流布を進めることが、どれほどの艱難辛苦を伴うか。
 だからこそ、かつて池田先生は「日蓮仏法もこのヨーロッパで実験証明されてこそ、初めて世界宗教として飛翔することができる。私はそう決めて祈り、欧州広布の第一歩を踏み出しました」と、つづられました。
 例えばフランスでは、「ライシテ」と呼ばれる原則があります。これは、私生活の信仰は自由だけれども、公共空間には宗教性は持ち込まないという考え方です。
 ライシテは、フランス革命以来の長い歴史的経緯に根差しており、こうした独自の事情によって、フランスでは創価学会に対して厳しい偏見の目が向けられた時代がありました。
 2001年12月のこと、ゴルバチョフ元ソ連大統領と、池田先生との対談集『20世紀の精神の教訓』のフランス語版が発刊され、ゴルバチョフ氏自身が出席しての出版記者会見が、パリ政治学院で行われました。
 その後、ゴルバチョフ氏は、パリで人気のテレビ番組に出演しました。ところが、その番組で司会者から、先生とSGIに関する無認識からくる質問が飛び出したのです。学会を取り巻く当時の社会状況を象徴する、ひと幕でした。
 しかし、質問が終わるや否や、ゴルバチョフ氏は毅然とした口調で語り始めました。
 「いいですか。池田会長に対して、一部の根拠なき言説があるようですが、私がそのような質問を受けたのはフランスだけです。どこからそのような話が出てくるのか理解できません。全く根も葉もないことです。
 この本は、すでにいくつかの国で出版され、各国の読者から多大な賛同と支持を得ています。まず、それが第一点。
 次に、池田氏は私との対話を行う前に、全大陸のおよそ100人ほどの識者と対談し、その中の誰一人として、池田氏を非難した人はいませんでした!」――こう明快に切り返したのです。
 慌てた司会者は、「それはその通りです。その通りです」と、ほうほうの体で退散してしまいました(笑い)。
 池田先生の結ばれた友情が、いかに強い絆であるか。そしてフランスの同志は、こうしたゴルバチョフ氏に負けず劣らずの言論戦を展開してこられました。それはスペインしかり、イギリスしかり、であります。ゆえに今、日蓮仏法が世界宗教として飛翔しゆく実証を、見事に示しきっているのであります。
 一、日蓮大聖人は「日蓮がごとく身命をすてて強敵の科を顕す」(御書1589ページ)と仰せになられました。
 広布が伸展すれば、三類の強敵が出来するのは必定です。ゆえに、こちらから斬り込み、根も葉もないデマの正体を暴き、責め抜く――。相手の心に深く入り込んだデマの“毒気”を抜き去らなければ、真に「心に刺さる対話」「心を変える対話」にはならないのです。
 私どもは「真実に勝る雄弁なし」そして「勇気に勝る信心なし」の大確信で、胸を張って、創価の正義と真実を語り広げていきたい(拍手)。
 一、ここ信越の地で書き起こされた小説『新・人間革命』は、以来、四半世紀を経て、いよいよ6月、その掉尾を飾る第30巻の上巻が発刊されます。
 師弟の月・7月へ、池田先生が命を削るようにして紡ぎ出された、一言一句に全身全霊で向き合い、実践しながら、私どももまた、「わが人間革命」の新たな一ページをつづる、一日また一日にしていこうではありませんか(拍手)。