法悟空 内田健一郎 画 (6356)
山本伸一は、ペルー滞在中、一万人が集っての第一回ペルー世界平和青年文化祭にも出席し、あいさつをした。
「皆さんは、青春を勝利で飾られた。私は、皆さんの心の奥深く手を差し伸べ、真心と愛情の、固い、固い、握手を交わしたい。
文化は一国の華である。文化運動は平和運動に通じ、人生の幸福を開花させゆく運動となる。なんの名誉も利益も欲せず、青春の純粋な心をもって、あらゆる困難を乗り越え、ペルーの文化運動の歴史に残る見事な文化祭を成し遂げた皆様は、人生の栄冠を勝ち取る資格を自らのものにしたと申し上げたい」
さらに、この日、リマの空に虹が懸かったことに触れて、ペルーとペルーSGIの未来が、「美しき虹の輝きゆく時代に入っていく象徴であると確信したい。わが愛するペルーの繁栄と安穏と栄光を、心から祈りたい」と語り、晴れやかな前途を祝福した。
また、伸一は、ペルー文化会館で三回にわたって行われた勤行会にも出席し、ペルーSGIの前理事長・故ビセンテ・セイケン・キシベの功労を讃えつつ訴えた。
「妙法こそ、国を救い、繁栄させゆく、幸福の原動力である」「信心ある人は、生涯、永遠にわたる信念の持ち主であるとともに、幸福の持ち主である」――“全員が不退の信心を貫き、幸福の王者に”との願いを込めてのスピーチであった。
山本伸一は、一九八七年(昭和六十二年)二月の北・中米訪問では、カリブ海に浮かぶ美しき真珠の国・ドミニカ共和国を初訪問した。ホアキン・バラゲール大統領と会見し、その後、ドミニカ共和国の最高勲章「クリストバル・コロン大十字勲章」を受章した。
また、ドミニカ会館を訪問し、ドミニカ広布二十一周年を祝す記念勤行会に臨んだ。
日本から移住し、石だらけの耕作不能地で絶望と闘い、苦労に苦労を重ねるなかで、ドミニカ広布の基盤を築いた草創の同志を、彼は、心から讃え、励ましたかったのである。