原田会長

中央会議での原田会長の指導(要旨)

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「創価学会教学要綱」を発刊 学会こそ日蓮仏法の正統
 一、このほど、会長として再任いただきました。創立100周年へ、世界青年学会の新たな出発を期す今この時、私自身が清新な決意で、そして、どこまでも誠実の二字で、同志の皆さまに尽くし抜いていく所存です。何とぞ、よろしくお願いいたします。
 一、いよいよ広宣流布大誓堂完成10周年を迎えます。この10年、創価学会は池田先生のご指導のもと、宗教的独自性を明確にし、世界宗教への大いなる飛翔を遂げてきました。
 2014年には「創価学会会則」の教義条項を改正。翌15年には「創価学会『勤行要典』」を、17年には「創価学会会憲」を制定いたしました。また21年には先生にご監修いただき、『日蓮大聖人御書全集 新版』を発刊。「創価学会社会憲章」も制定しました。
 そして、このたびも池田先生にご監修いただき、『創価学会教学要綱』が「11・18」を記念して、発刊される運びとなりました。
 各国の広宣流布が大きく伸展し、社会的な存在感が強まる中、創価学会とはいかなる宗教団体か――これを各国の仏教団体をはじめとした宗教界、また社会全体に向け、教学的な見解を踏まえて明確にすることは、今や世界教団としての責務であります。
 さらに「魂の独立」から30年以上が経過し、独善的・差別的な日顕宗教義とは完全に決別し、“「御書根本」「大聖人直結」の創価学会こそ、日蓮仏法の唯一の正統な教団である”ことを明確に示すための一書が、このたびの『教学要綱』であります。
 内容は第1章「仏法の人間主義の系譜」、第2章「日蓮大聖人と『南無妙法蓮華経』」、第3章「一生成仏と広宣流布・立正安国」、第4章「万人に開かれた仏法」の4章立てとなっており、釈尊から大聖人、創価学会へと流れる「仏法の人間主義の系譜」をはじめ、創価学会が実践する日蓮仏法の骨格・核心について論じています。
 例えば、9年前の教義条項改正の際にも確認したように、日蓮仏法の根幹である「三大秘法」について、大聖人が顕された御本尊と、それを書写した御本尊が「本門の本尊」であり、「本門の本尊」に向かって「本門の題目」を唱える場が「本門の戒壇」であることを、御書に照らして、より詳細に説明しています。
 また学会が大聖人を「末法の御本仏」と仰ぐ意義についても、明快に論じられています。
 さらに学会の「三宝」として、仏宝は日蓮大聖人、法宝は南無妙法蓮華経、僧宝は創価学会と示しています。これは、僧宝は仏宝と法宝を伝える教団(サンガ)であるという本義の上から、日興上人を範とし、現代において南無妙法蓮華経を正しく伝持する教団である創価学会が僧宝に当たると説明しています。
 三代会長が示してこられた「実践の教学」という根幹は、草創以来、不変です。その上で池田先生は、宗門事件やその後の世界広布の伸展の中で、日蓮仏法を、本来の「万人に開かれた人間主義の民衆仏法」として、一段と深め、大きく展開してこられました。『教学要綱』は、こうした先生の思想的展開を踏まえ、仏教の「人間主義の系譜」「民衆仏法」という側面を強調したものとなっています。
 発売日は11月16日、A5判で約200ページとなります(2800円〈税込み〉)。
 これから後に続く世界中の同志が、仏法を正しく学ぶ上での土台であり、世界宗教としての基盤が、また一歩、踏み固まりました。私たちは、決意新たに行学の二道を貫いていきたい。
最優先は青年世代・未来部の育成
 一、大誓堂10周年を祝賀し、創立100周年への大事な7年――その出発が明「世界青年学会 開幕の年」です。明年の活動は100周年を目指す基調として大きく3本柱からなり、第1に「『青年世代』と『未来部』が生き生きと活躍する世界青年学会を!」とあります。万代にわたる盤石な創価学会を築くためには、後継の人材が澎湃と躍り出て、広布拡大を進めていくことが不可欠です。
 私たちは創立100周年へ、青年世代・未来部を温かく育むことを最優先の取り組みとすることを約し合いたい。全地区で青年世代の活動者増を目指していきたい。最近、男子部の会合にメンバーが家族と一緒に参加したり、ヤング白ゆり世代の会合に家族も参加して子どもの面倒を見ていたりという光景が増えてきました。信心の継承・一家和楽を推進するためにも、「家族で勤行・会合参加・友好活動」を積極的に進めていきたい。
 また、会合、会議などで男子部ばかりに役員が集中しないよう、壮年・女性部も積極的に協力し、運営を担っていきたい。青年世代が、同世代への対話拡大と人材育成に最大限注力できるよう配慮しつつ、皆が生き生きと活躍できるよう、祈り、声をかけ、共に動きながら、後継の激励・育成・拡大に総力を挙げていきたい。
 一、大きな柱の2点目は「『信頼広げる対話』と『確信深める研さん』で、私の広布史を!」。各人の活動では、対話と研さんを日常的に進めていきたい。折伏も、聖教拡大も、全ては「私の広布拡大」を日々、推進する、その土台の上にあります。
 電話や手紙を駆使してきた先輩世代と、幼少期からインターネット・SNSに慣れ親しんできたデジタルネイティブ世代とは、対話の仕方・話し方は違って当然です。その上で電話も、SNSも大いに活用しつつ、「直接会う」からこそ、友情と信頼が広がる。これは、世代を超える事実だと思います。
 “会うことが広宣流布”を合言葉に、「私にしかできない」広布拡大を日々、進めていきたい。そのために、御書や小説『新・人間革命』の研さんで信心を深め、生命力を高めていきたい。
 一、最後の3点目には「『座談会革命』と『励ましの拡大』で、わが地区の新たな開幕を!」と掲げました。
 大事なことは「新入会員や友人にも理解しやすい表現を使う」、そして「懇談的・双方向になるよう工夫する」ことだと思います。
 「参加して良かった」「また来たい」と思える座談会にする。座談会の参加者を増やす。座談会革命を進める中で、全地区が創立100周年へ新たなスタートを切っていきたい。
 盤石な世界青年学会の建設へ、「青年・未来部の励ましを最優先」「日常の友好対話に全力」、そして「地区にあっては座談会革命」、この3本柱を強力に進めていきたい。
 一、明年は公明党結党60周年の節目でもあります。そして小説『新・人間革命』第11巻「躍進」の章には、1967年1月、公明党の衆院選初挑戦の軌跡が描かれています。
 公明党の衆議院進出には政界も宗教界も脅威を抱き、さまざまな圧力が加えられた。そんな中で迎えた初の衆院選を前に、池田先生は、支援活動に励む会員が党の進むべき方向性をより深く理解し、自信を持てるよう、創立者として公明党のビジョンを発表された。それは「中道政治で平和と繁栄の新社会」「清潔な民主政治の確立」「大衆福祉で豊かな生活」「戦争のない平和な世界」でありました。
 これに奮い立った同志の献身的な戦いもあり、公明党は25人が当選。初挑戦で一躍、衆議院第4党に躍進したのであります。
 先生はつづられています。「公明党の掲げる中道政治、すなわち人間主義の政治が、日本の潮となり、世界の政治哲学の潮流となるかどうかに、21世紀はかかっている」と。
 本物の政治、そして政治家に必要なのは、「哲学」であり「理念」であります。公明党には、創立者が示してくださった明確なるビジョンがある。そして「大衆とともに」との立党精神がある。
 公明党には、この原点に常に立ち返り、国民のための政策と実績を積み重ねてもらいたい。そして支援する私たちも、中道主義・人間主義の政治を世界の潮流にするという崇高な戦いに参加している誇りを胸に、前進していきたい。
 一、11月末から、世界広布の伸展を支える財務納金が始まります。物価高が国民生活に大きな影響を及ぼす中、広布部員の皆さまの赤誠に、心から感謝申し上げます。最後まで絶対無事故で、功徳あふれる財務となるよう、真剣に祈ってまいります。
 そして明年は、4年ぶりに会館で行う新年勤行会からスタートします。清新な祈りから、無事故で出発していきたい。
 「青年・凱歌」の総仕上げから「世界青年学会」の開幕へ、そして創立100周年へ、「師子王の心」を燃やし、師弟勝利の大行進を開始しようではありませんか!