【御書本文】
生涯幾くならず思へば一夜のかりの宿を忘れて幾くの名利をか得ん、又得たりとも是れ夢の中の栄へ珍しからぬ楽みなり(持妙法華問答抄p466)
【通解】
生涯はいくばくもない。思えば、この世は一夜の仮の宿であることを忘れて、どれほどの名利を得ようというのか。また得たとしてもこれは夢の中の栄えであって、珍しくもない楽しみである。
【先生の指導から】
三世の生命観に立てば、この世も、一晩の仮の宿のようなものである。現世でどれほどの名声や財産を得ようとも、これまた、死後の世界にもっていけるものではない。
「夢のなかの栄え」「幻の楽しみ」に惑わされてはならないとの仰せである。
まじめに信心を貫いた人。広布のために生きぬいた人。華やかな脚光は浴びなくても、その人が「最高の勝利者」である。妙法によって磨かれた「わが生命」こそ、三世に輝く財宝なのである。