「下から上を動かせ」──これが牧口先生の指導であった。先生は、強大な国家権力に対して、堂々と正義を主張された。
「下から上へ」変革の波を起こす。これが民主主義である。妙法の世界である。皆、同じ人間だ。生命は平等に尊い。正義に生きる庶民こそ、真の王者なのである。戦時中、牧口先生は「今こそ国家諌暁の秋(とき)ではないか」と叫ばれた。臆病な幹部たちは動揺した。しかし、戸田先生だけは違った。こう言われていた。
「私は狼狽えもしなければ、当惑もしなかった。それは、牧口先生が、私にとって大恩人であり、慈悲深い師匠であり、同じ血の流れを感ずる親でもあったからである」学会が弾圧されるなか、戸田先生は師弟の道をまっすぐに歩まれた。牧口先生とともに牢獄に入り、最後まで戦い抜いていかれたのである。戸田先生の牧口先生に対する姿勢。それは、あまりにも厳粛であられた。
新時代 第20回本部幹部会 広布 第2幕 第10回全国青年部幹部会
2008年7月16日