【御書本文】
日蓮が仏にならん第一のかたうどは景信法師には良観道隆道阿弥陀仏と平左衛門尉守殿ましまさずんば争か法華経の行者とはなるべきと悦ぶ(種種御振舞御書p917)
【通解】
日蓮が仏になるための第一の味方は、(大聖人を憎み、命をねらった)東条景信であり、僧侶では(権力と結託し、大聖人を陥れようとした)極楽寺良観、建長寺道隆、道阿弥陀仏であり、また(権力を発動して大聖人を迫害した)平左衛門尉、北条時宗殿である。
彼らがおられなかったならば、日蓮はどうして法華経の行者になれたであろうかと悦んでいる。
【先生の指導から】
権力者から憎まれることは、正法を行じている証拠である。敵もいない、批判もない、迫害もない、すべてが順調ななかで信心できれば、良いように思えるかもしれない。しかし、それでは「真実の大聖人門下」とはいえない。
敵がいるからこそ、本当の力が出る。迫害があるからこそ、真剣な仏道修行ができるのである。そうとらえて、「悪」をも「善知識」に変えていくのが仏法である。