【御書本文】
李広(りこう)将軍と申せし・つはものは虎に母を食(くわ)れて虎に似たる石を射しかば其(そ)の矢羽(は)ぶくらまでせめぬ、後(のち)に石と見ては立つ事なし(四条金吾殿御返事p1186)
【通解】
昔、中国の李広将軍という武将は、虎に母を食い殺されて、虎に似た石を射たところ、矢は羽ぶくら(矢の先と反対側に付いている羽根形の部分)まで石に突き刺さった。しかし、あとで、それが石と知ってからは、射ても矢は石に立つことがなかったという。
【先生の指導から】
強き一念の力は、岩をも貫く。人間生命の持つ底力を引き出すための妙法であり、信仰である。
不可能を可能にするのは、「断じて成し遂げるのだ」との決定(けつじょう)した祈りである。勝利への執念である。
断じて諦めない! 最後に必ず勝ってみせる! ――この強き心が諸天善神を動かす。一切を味方に変える。信心こそ、壁を破る最極の力だ。