「さあ、今こそ戦おう!」--心の底から、こう決めきった瞬間が、「その時」なのです。この瞬間から「運命」が変わる。人生が開ける。歴史が始まる。
これが本因妙の精神です。一念三千の原理です。誰に言われるのでもない、自ら主体的に決意した「時」こそが、「その時」--使命の時なのです。
人生はまず、どんな困難をも乗り越えてみせる。小さな自分のカラを破ってみせるという気概を持つことだ。そこから一切が開けていく。
「限界を破ろう」。そう決めたとき、実は自分の「心の限界」は、すでに一歩、破れているのである。その時点で、理想や目標も、半ば達成されているといってさえいってよい。
ゆえに私達の実践にとっては、御本尊に祈り、自分が「決意」し、「自覚」した時以外に、「その時」はないと強調しておきたい。自分が決めて祈って動かなければ、環境は何も変わらない。五年たっても十年たっても「その時」にはなりません。「時」をつくるのは、どこまでも我が一念です。「その時」とは、「我が生命が動き出した時」「自らの意志と力で立ち上がった時」です。強い信心で、壮大な広布の舞台に躍り出ていく時が「その時」なのです。