自身が変われば周囲も変わる
人の一念が周囲を変えていけると頭で理解していても、現実の生活の中で、これを実践していくのは、なかなか容易なことではない。万事順調に進んでいるときはいいが、一旦、悪いことが起こると、すべてを周囲のせいにしたがるのが人間だ。
肝心の自分を棚にあげ、「周囲が変われば自分も変わる」といわんばかりに、責任転嫁に終始するのが常である。
確かに行く手を阻む厚い壁の前には、人間一個の力など微微たるものでしかない。
無理をして挑戦するより壁のせいにして逃げに回ったほうが楽に思えることもある。
そういう人に限って「逃げる自分」を正当化するために壁に不平、不満をぶつけようとする。が、一転「挑む自分」になって、自らの底知れない力に気づけば、壁はむしろ向上へのはずみをつけるバネとなるはずだ。
一念の微妙な方向いかんで、すべてが全く正反対の結果となる。
「一念の変革が、まず、我が生命を変えていく。健康で、力強く、無限の知恵を発揮していく。その変革された生命は、周囲の人々をも幸福の方向へと導いていく。また、悪を打ち倒していく。更には、社会、自然をも変えていく。豊かで平和な楽土へと転換していくのである」