池田大作先生は「御義口伝」の「鏡に向かって礼拝する時、鏡に映った姿もまた自分を礼拝するのである」(御書769ページ、通解)を拝し、語っている。
「相手の生命の『仏性』を信じて、心から尊敬し、大切にしていく。そのときに、相手の仏性も、根底的には、こちらを礼拝し返している。広げていえば、自分が誠実そのものの心で人に接していくとき、多くの場合、相手もまた、こちらの人格を尊重するようになっていく」
共生社会は「一対一」の人間関係の延長線上にある。
異なる他者との“違い”に執着すれば、相互理解は生まれない。同じ人間として、互いに学び合う心で向き合えば、たとえ時間はかかっても、必ず分かり合える。ここに、多文化共生への確かな道がある。