「心ざし」です。「一念」です。それは希望といってもよい。祈りといってもよい。
潜在意識ということもできるでしょう。
自分で自分の未来をどうイメージするか、どういう自分になろうとしているのか。それをできるだけ具体的に心に描くことです。それ自体が、未来のデッサンになる。
そのデッサンにしたがって、実際に人生の素晴らしき名画を描けるというのが「心ざし」の力です。「一念三千」の法門です。
そのイメージ図は具体的で精密なほどよい。その目標を生き生きと心に描き続けることです。まっしぐらに、目標に向かって進むことです。そうすることによって、刻一刻と、現実の自分が目標の絵に近づいていくのです。
「心ざし」です。心からの願いは必ず、叶えられます。不可能だと自分が思えば、そう思う一念によって可能なものまで不可能になってしまう。必ずできると確信すれば、すでに現実に一歩近づいているのです。
一念三千ですから、悲観的な考えや一念は、その通りに現実のうえに展開して、実際にマイナスの結果を引き寄せてしまう。
マイナス思考の人は、自分が考えた通りに結果を自分で生み出しているとさえ言えるでしょう。
「もしも大病院で、毎日、一時間、服用したら必ず物心ともに幸福になる」という薬が発明されたら、門前市をなすだろうな。大金を払い、何時間、行列してでも皆、毎日、通ようだろう。
それが、題目の妙薬は自分の家に座っていて、すむのだ。しかも、いるのはロウソク代と線香代だけだ。資本としては一番安いほうだよ。それを、もごもご言ってやらないのは、もったいない限りではないか」