名字の言

〈名字の言〉 2018年11月27日  「民音は、アルゼンチン・タンゴを広めた、世界で一番重要な団体です。

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「民音は、アルゼンチン・タンゴを広めた、世界で一番重要な団体です。継続の力に感服します」――同国の国立タンゴ・アカデミー会長の言葉だ▼日本で「民音・タンゴシリーズ」が始まったのは1970年。アルゼンチンではタンゴに光が当たらない“冬の時代”だった。だが、毎年続いた日本公演でタンゴは息を吹き返す。次代を担う人材も育った。シリーズは明年で50回目。公演は通算2500回を超え、延べ380万人以上が鑑賞した▼文化・友好交流には遠大な展望とともに地道な努力が必要だ。岩をもうがつ粘りと継続があってこそ信頼や相互理解は深まり、世代を超えた絆が育まれていく▼一人一人の心を変革し、社会をも変えゆく私たちの学会活動もまた、地道な行動の積み重ねだ。ある人が語っていた。「毎月の座談会、日々の訪問・激励や対話など、学会活動は“同じこと”の繰り返しともいえます。でも同じことを“続ける”からこそ、社会を、世界を変えられるのではないでしょうか」▼もちろん厳密にいえば学会活動に“同じこと”は一つもない。毎回の会合や対話には、そのたびに新たな触発があり、喜びがある。日々の地道な行動の中に偉大な人生と社会の建設がある――その誇りを胸に今日も挑戦の一歩を。(駿)