名字の言

〈名字の言〉 2018年4月4日

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帝国ホテル元社長の犬丸徹三氏は東京高等商業学校(現・一橋大学)を卒業後、ホテルに就職し、ボーイ、コックなどの仕事に就いた▼当時は職業への偏見が根強く、先輩からは“君の仕事は光輝ある母校の名を汚すもの”と詰め寄られたことも。しかし氏は意に介さず、コックの腕を磨こうと英国に渡った▼そんな氏に与えられた仕事は窓拭き。毎日同じことの繰り返しが続く。思わず初老の同僚に不満を漏らした。すると同僚は汚れたガラスと拭き終えたガラスを指さす。そして“きれいになれば限りない満足を覚える。生涯の仕事に選んだことを少しも悔いていない”と。その誇り高さに氏は衝撃を受けた。以後、どんな仕事も誠実に取り組み、一流のホテルマンとなった(『私の履歴書』第12集、日本経済新聞社)▼どんな仕事でも心を込め、立派に仕上げれば、人間が磨かれ、信用もついてくる。池田先生は「一流と言われる会社にいる人が、一流なのではない。『一流の人間』が働いている会社こそ、どこであれ、何であれ、一流なのである」と語っている▼新社会人の挑戦が始まった。慣れない仕事で緊張の連続かもしれない。だが“ここが使命の職場”と決め、誠実にやり抜くことだ。その人が、いつか職場を輝かせる一流の人になる。(江)

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