名字の言

〈名字の言〉 2018年11月21日  今季限りの引退を発表したサッカー元日本代表の川口能活氏。

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今季限りの引退を発表したサッカー元日本代表の川口能活氏。国際Aマッチ出場数116はゴールキーパーとして歴代1位の記録だ▼決して恵まれた体格ではない。J1からJ2、J3と所属チームが変わっても、“今いる場所で、今できる100%のことを”と努力を重ねた▼そうした姿勢は父から学んだという。氏が小学5年の時、築8年の自宅が全焼した。気落ちする家族を前に、父は一軒家の絵を描き、1年後に建てると宣言。約1年半後、家を再建した。どんな苦境にも負けなかった父。氏は言う。「父を思えば、どんな時にも目の前の現実から逃げ出すことはできない」(『壁を超える』角川新書)▼がんと診断された宮崎の壮年部員は、今こそ宿命転換をと仏法対話に挑戦。その姿に家族も奮起した。一家はこの5年で7世帯の弘教を実らせ、壮年の病は劇的に回復。壮年の次男である男子部員が語る。「苦しい時ほど闘魂を燃やす学会精神を父から教わりました」▼南アフリカのマンデラ元大統領いわく、「人生最大の栄光は一度も転ばないことではなく、転ぶたびに立ち上がることにある」(長田雅子訳)と。勝つよりも、断じて負けない人生を。不屈の心で挑み抜く人の姿こそ、後に続く人々の大いなる勇気となる。(誼)