「心一つで変わる」。 それは人生の不思議です。しかし紛れもない真実です。大聖人は「一心の妙用」と仰せです。わが胸の「一心」という根本のエンジンが動き出せば、ただちに三千諸法の歯車も動き出す。全部変わっていく。希望の方向へと動かしていけるのです。
生命力が「一」しかない人は、ちょっと何かあると、「二」か「三」の悩みでも慌てふためいてしまう。しかしそんな悩みは生命力が「百」になり「千」になり「一万」になっていけばケシ粒のようなものです。軽々と手の上で転がしながら楽しんで歩いていける。
ご飯を食べることだって繰り返しです。座談会に出ることだって、勤行することだって、全部、繰り返すことが大切なのです。華々しくなくともよい。十年一日のごとく、真面目にそうしたことを貫き通していった人が、結局は勝利者になるのです。
唱題に励むとき、大宇宙の根本の法則である妙法と、わが生命が融合する。小宇宙である自身の生命の扉が大宇宙に向かって全開し、全宇宙の頂点から一切を広々と見わたすことができる。宇宙に包まれていた小宇宙が、大宇宙を包みかえしていく─これが我らの祈りです。
しかし、信心に励むことによって、これまでの宿業が、一気に出てくる。そして、もっと重い苦しみを受けるところを、軽く受け、それで宿業を転換できる。転重軽受です。
広宣流布に生きる時、胸中の久遠の太陽が 輝き、過去の罪障は露のように消え失せ、大歓喜と幸福の悠々たる人生が開かれていく んです。 あなたの苦しみも、仏法の深い眼から見れば、本来は富裕な大女優が、悲劇のヒロイン を演じているようなものです。