小説「新・人間革命」

〈小説「新・人間革命」〉 誓願 七十六 2018年6月25日

 法悟空 内田健一郎 画 (6406)

 「宗教」があって「人間」があるのではない。「人間」があって「宗教」があるのである。「人間」が幸福になるための「宗教」である。この道理をあべこべにとらえ、錯覚してしまうならば、すべてが狂っていく――山本伸一は、ここに宗門の根本的な誤りがあったことを指摘し、未来を展望しつつ訴えた。
 「日蓮大聖人の仏法は『太陽の仏法』であり、全人類を照らす世界宗教です。その大仏法を奉ずる私どもの前進も、あらゆる観点から見て、“世界的”“普遍的”であるべきです。決して、小さな閉鎖的・封建的な枠に閉じ込めるようなことがあってはならない」
 御書に「日輪・東方の空に出でさせ給へば南浮の空・皆明かなり」(八八三ページ)と。「南浮」とは、南閻浮提であり、世界を意味する。太陽の日蓮仏法は、あらゆる不幸の暗雲を打ち破り、全世界に遍く幸の光を送る。
 さらに伸一は、宗門事件に寄せられた識者の声から、世界宗教の条件について語った。
 ――それは、「民主的な“開かれた教団運営”」「『信仰の基本』には厳格、『言論の自由』を保障」「『信徒参画』『信徒尊敬』の平等主義」「『儀式』中心ではなく、『信仰』中心」「血統主義ではなく、オープンな人材主義」「教義の『普遍性』と、布教面の『時代即応性』」である。
 また、彼は、戸田城聖の「われわれ学会は、御書を通して、日蓮大聖人と直結していくのである」との指導を紹介。学会は、どこまでも御書根本に、大聖人の仏意仏勅のままに、「大法弘通慈折広宣流布」の大願を掲げて、行動し続けていることを力説した。
 そして、誰人も大聖人と私どもの間に介在させる必要はないことを述べ、あえて指導者の使命をいえば、大聖人と一人ひとりを直結させるための手助けであると訴えた。
 牧口初代会長、戸田第二代会長は、御本仏の御遺命通りに死身弘法を貫き、大聖人門下の信心を教え示した。創価の師弟も、同志も、組織も、御書を根本に大聖人の御精神、正しい信心を、教え、学び合うためにある。

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