「韓民族独立の父」と呼ばれる安昌浩が生誕して、今年で140周年。私立学校を設立し、産業振興のために経済団体を組織するなど、その生涯を青年の育成と民衆の啓発にささげた▼祖国独立のために、彼は「自我革新」を掲げた。一人一人が「徳力」「知力」「体力」を磨くことによって、政治・経済の発展もあるという考え方である。彼は社会の変革は武力ではなく、人間の変革が出発点と捉えた。だからこそ、まず自分自身の「自我革新」に努めた▼独立運動を進める中、「なぜ私たちには人物がいないのか」との声が上がった。この嘆きに対し、安昌浩は応えている。「人物がいないと慨嘆するその人自身が、なぜ人物になろうと勉強・修養をしないのか」(『至誠、天を動かす』現代書林)▼現実の厳しさが“どうであるか”と、分析することは容易だ。大切なことは、その「壁」を“どう突破するか”という主体的な姿勢である。いかなる状況であれ、私の手で新たな歴史の扉を開いてみせる――そう心を決めた「一人」から、時代の歯車は回転し始める▼池田先生は「動かなければ何も変わらない。信心とは『勇気』の異名である」と。広布の歴史もまた、自身の人間革命から始まる。栄光の「5・3」を「私の勝利」で飾りたい。(芯)