名字の言

〈名字の言〉 2017年3月21日

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 宮崎では朝の出勤時、コートを羽織らない日が増えてきた。日が暮れていたはずの帰り道も明るくなり、春の訪れを感じる▼「春」の語源には、草木の芽が「張る」、田畑を「墾る」、気候の「晴る」などがある(『広辞苑』)。冬の寒さがやわらぎ、万物が生き生きと躍動し始める季節。その変化を誰よりも敏感に感じるのが、大地に生きる農漁光部の友だろう▼「SOKAチャンネルVOD」で配信中の、第21回「農漁村ルネサンス体験主張大会」が好評だ(配信は31日まで)。先日、九州のある会館では、近隣の友や地域の来賓らを招いて、番組を視聴。千葉、兵庫、鳥取の友の体験主張に、「農業という仕事に、自信が持てるようになりました」「“私も頑張ろう”と勇気をもらいました」など、多くの共感の声が寄せられた▼農林水産業の担い手の減少が叫ばれて久しい。農林水産省の平成27年度「食料・農業・農村白書」によれば、日本の農地面積は、前年と比べて2万2000ヘクタール減少したという▼池田先生は、農業に従事する方々こそ「一番の文化人であり、農業を大事にする国が文化国家ではないだろうか」と述べている。農業を重んじる社会とは、生命を重んじる社会。命が芽吹き、命を育む春、「農の心」に学びたい。(誼)