「なぜ人間に生まれてきたのか。これは簡単なようで、なかなかむずかしい問題ですが、要するに、あなた方はこの世に
遊びにきたのです。いつ、いかなることがあっても、人生を楽しみ切り、思うがままに遊戯していく。ここに人生の目的があります。
それなのに、実際は遊ばないで、病気したり、夫婦喧嘩をしたりして、忙しい忙しいと毎日、目の色ばかり変えている。
会社へ行くのも楽しいし、女房に叱られることも、また亭主に叱られることも、楽しくて仕方がないというのでなければいけない。
しかし、遊ぶといっても、甘い汁粉に、砂糖と塩がなければならないように、人生も、塩程度の苦労がなければ、真の幸せも感じられないわけです。ところが、あなたがたの場合は、塩の方が多すぎるのです。しょっぱい汁粉なんて食べられたものではない」