【御書本文】
国土乱れん時は先ず鬼神乱る鬼神乱るるが故に万民乱る賊来つて国を刧かし百姓亡喪し臣君太子王子百官共に是非を生ぜん、天地怪異し二十八宿星道日月時を失い度を失い多く賊起ること有らん(立正安国論p31 n27)
【通解】
国土が乱れる時には、まず根底にある思想が乱れる。その思想が乱れるゆえに万民がみだれるのである。その故にまた、他国の賊が国内を侵略してきて、万民・百姓が殺害され、臣・君・太子・王子・官吏が互いに意見の不一致を起こして相争うであろう、またその時には天地は常とちがって種々の怪しい現象が起こり、天の二十八宿や星の運行・太陽や月が軌道を逸して、国には多くの賊が起きて、人民は非常な苦しみをうけるであろう。
【先生の指導から】
これは、国が乱れ、亡んでいく根本道程、過程を論じていらっしゃるところです。
一番大事なことは、思想です。
この「二十八宿・星道・日月時を失い云云」これは、三災七難のところに詳しくでておりますが、要は、民衆の心の反映が、全宇宙に感応し、また宇宙の生命の働きが、われわれ民衆にぜんぶきびしく感応するということです。