本日の御書

本日の御書 肇公の翻経の記に云く「大師須梨耶蘇摩左の手に法華経を持し右の手に鳩摩羅什の頂を摩で授与して云く仏日西に入つて遺耀将に東に及ばんとす此の経典東北に縁有り汝慎んで伝弘せよ」云云、

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【御書本文】
肇公の翻経の記に云く「大師須梨耶蘇摩左の手に法華経を持し右の手に鳩摩羅什の頂を摩で授与して云く仏日西に入つて遺耀将に東に及ばんとす此の経典東北に縁有り汝慎んで伝弘せよ」云云、
予此の記の文を拝見して両眼滝の如く一身悦びを遍(あまね)くす、「此の経典東北に縁有り」云云西天の月支国は未申の方東方の日本国は丑寅の方なり、天竺に於て東北に縁有りとは豈日本国に非ずや
(曾谷入道殿許御書 p1037)

【通解】
僧肇(そうじょう)の法華翻経の後記には、こうある。「須梨耶蘇摩という鳩摩羅什の師匠は、左手に法華経を持ち、右手で羅什の頭をなで、羅什に法華経を授与して言った。”太陽が西に沈むように、仏(釈尊)が西(インド)に入滅されて、その残光が、まさに東北に及ぼうとしている。この経典(法華経)は東北に縁がある。あなたは心してこの法華経を伝え弘めよ”」と。
私(日蓮)は、これを拝見して、両眼から滝のごとく涙が流れ、喜びが体にあふれるのである。「この経典は東北に縁がある」というのは、西天のインドは西南の方角であり、東方の日本国は東北の方角である。インドにおいて「東北に縁がある」とは、日本国のことではないだろうか

【先生の指導から】
まことに厳粛な仰せである。鳩摩羅什は師弟誓願のままに、法華経をインドの東北に位置する中国へ伝え、さらに東北の日本への流通の道を開いた。そして、日蓮大聖人は日本に御聖誕なされ、あらゆる迫害と戦い、末法広宣流布という法華経の未来記を実現していかれた。