自分の場所で一人立とう!
物事は、理想通りに運ぶことなど、まずないのが現実。だからこそ、その環境を変えていく人間の力が光るのである。理想に合わない現実を、理想に近づけるためのあくなき努力と工夫を十分につくさずして、環境を嘆いているだけでは始まらないことを知るべきだろう。
心の置き方一つで、環境も自分も大きく変わることが、スピーチでも言及されている。
名誉会長と松下幸之助氏との対談集「人生問答」のなかで、初めて出勤したときに、その職場を「期待はずれだ」と嘆くか、「期待していた以上にいいところだ」と喜ぶかで、将来に天地の違いが生まれると語られているところがある。この部分を紹介したスピーチでは
「かりに、内心では「期待はずれだ」との気持ちがあっても、あえて「すごいところだ」「私の会社は黄金の場所だ」と自分に言い聞かせていく…そうすることによって、自分の一念が変わる、一念が変われば、一切が、その方向に動き始める」
日蓮大聖人も、門下の四条金吾が領地替えになった際、その領地を「わろき処・徳分なし」などと思えば天にも人にも捨てられてしまう。
「よきところ・よきところ」と言っていけば、更に新たな領地を任されることになるだろう」と指導されている。
仏法では、目に見えない一念を重視する。その一念の有無、強弱、厚薄によって、行動の中身が違ってくる。自分を包む環境さえも一念によって変えていけると説いている。
どのような環境であれ、今いる場所こそ自分の本舞台、必ず変格してみせるとの一念で臨めば、その決意が真剣な祈りとなり、行動となって、最後は勝利の実証を示していける環境となるのである。
「どうか、一人一人が、自分の今いる場所を大切にして、そこを完璧に仕上げていってください。それが、確かな広宣流布への軌道となるのです」