名字の言

〈名字の言〉 2017年3月6日

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 今年は仙台藩主・伊達政宗の生誕450年。幼少期に失明した右目に眼帯をつけ、馬を駆った“独眼竜”の姿を思い浮かべる人も多いだろう▼眼帯が史実かどうかはさておき、政宗公が「人間」を鋭く見抜く“眼”を持っていたことは確かである。家格にとらわれず、実力と人柄を重視して登用した。62万石の雄藩を生んだ根幹も「人材」だった▼“学会は人材をもって城となす”。かつて戸田先生が、若き日の池田先生と共に青葉城址を訪れた折、語った指針である。「皆が人材」と信じ抜く。「皆を人材に」と情熱を燃やす。192カ国・地域に広がる創価の大連帯は、師と共に、師と同じ心で立ち上がった無数の同志の奮闘の証しにほかならない▼東日本大震災から間もなく6年。みちのくに、仰ぎ見る人材城が聳え立つ。風雪に耐え、励まし励まされながら、かつてない弘教と青年の拡大で迎えた本部幹部会。来日した海外の友が語っていた。「東北の皆さんの姿に、仏の振る舞いを見る思いがします」▼「いま 世界の人々が/東北を見つめている」。池田先生が長編詩でこう詠んだのは、1988年の今日だった。「東北には/真の『平和』がある/真の『人間』がいる/真の厚き『友情』がある」。今再び、この言葉をかみしめる。(之)