ヒルティ
「人生の幸福とは、艱難が少ないとか無いとかいうことにあるのではなく、それらのすべてを常識的に輝かしく克服することにある。
知性が眠りに落ちそうな時、また、けだるい気分に負けそうな時、その時こそ、「貫け!」。
組織の事、仕事のこと、人間関係のことーー当然、悩みや、行き詰まりはあるであろう。その時こそ、「貫け!」。前進を貫いて、自分で自分を勝利させる以外にない。
生きてることが、何となくもの憂く感じられることもあるかもしれない。何かに「縛られている」ように感じられる時。すべてが受け身になっている時。何となく迷いが感じられる時。その時こそ、受け身の一念を逆転させ、「さあ、この道を貫こう!」こう決めていく時にその一念の中に、真実の春が到来する。花が咲いていく。
「貫く!」それは私どもでいえば、題目をあげていこう、一人また一人に語っていこうという実践である。冬から春へーー転換の具体的な道を知っている私どもは幸せである。
仏法では、全宇宙を「一つの巨大な生命」と見る。個々の生命はその大海の波のようなものです。波が盛り上がれば「生」。波が宇宙に溶け込めば「死」。生も死も、宇宙と一体です。
一つの生命が生まれてくるには、全宇宙が賛同し、全宇宙が協力している。全宇宙が祝福して、送り出してくれたのが諸君なのです。
生命の尊さは平等です。生命には序列がつけられない。生命には、それぞれ個性がある。どの人の生命も、全宇宙と同じように尊い。全宇宙の生命と一体であり、同等の重さをもっている。